損益分岐点を出してみよう
【その2】改善の時間軸は原価、人件費、売上の順で書いたように、まずは原価を落とすことが最初の手です。原価を落とすにあたって、現在いくら売り上げれば損益トントン(「損益分岐点」といいます。)なのか、原価が1%下がると、損益分岐点がいくら下がるのか、ざっくり知っておくことは、原価を下げるモチベーションにつながります。
あるカフェの損益分岐点 1,500,000円
表のようなカフェがあるとします。
『駅から徒歩圏内のカフェ。2名分のアルバイト人件費をかけて営業してます。1日の売り上げは6万円くらい。エアコンと照明で電気代はわりとかかります。クレジットカードの手数料は3%です。利益は18万円です。』

表の下の部分は、原価とクレジット、人件費と販管費をまとめたものです。
そうすると表はこのような式にすることができます。
売上(180)=(売上(180)×40%) + 人件費+販管費(90) + 利益(18)
この式を整理すると、損益分岐点が出ます。
売上(損益分岐点)=(人件費+販管費+利益(108))/ 60%
∴損益分岐点=150万円
人件費や電気ガス水道代は正確には固定費ではありませんが、売上と比例するものでもありませんので、固定費扱いにして計算します。売上が上がれば人件費も段階的にあげることになるでしょう。
エクセルシートで試してみよう
こちらに表のエクセルシートを添付しています。濃い緑色の数字を変えてみると、こちらのカフェの利益や損益分岐点が動きますのでぜひ試してみてください。
損益分岐点が下がると気持ちが楽になれる
この原価率が下がれば、同じ売上なら利益が増えますし、損益分岐点が下がって気持ちが楽になります。気持ちが楽になれば、前向きなアイディアも出しやすい状態に自分を持っていくことができます。
気持ちが楽になることは何よりも大切だと思います。
では、どうやって原価を下げられるか、ご説明したく思います。