起死回生の逆転を図る
前章に書いたように、通帳預金がどんどん出ていくなか、スタッフは離れていきました。ここから起死回生の逆転を図ります。結果として、先月を少し上回るくらいの売り上げで、先月はマイナス30万、今月はプラス20万となりました。嘘のようなお話ですが、本当です。
家賃(マイナス12万円)
家賃の金額は守秘義務があるので言えませんが、大幅に安くなりました。ここでは概ね12万円としておきます。かねてからの要望が全面的に通った形になりました。要望を通すためには、大家さんからみて是非残ってほしい店舗でなくてはなりません。残って欲しい店舗とは、お客様がたくさん訪れる人気店であることです。それを土台に、現在コロナの影響で新規募集中の店舗が安くたくさん出てきていることを説明しました。
人件費(マイナス28万円)
次の出店を念頭に多めに採用していたスタッフがほぼ辞める形となりましたので、自分が昼夜お店にいることになります。今月は12月1日から30日まで休みゼロでした。お店を任せられるスタッフが来てくれた時に夕方抜けさせてもらった程度です。しかし、人件費が大幅に安くなりました。
食材費(マイナス4万円)
昼夜お店にいるので仕入れの手法もよく見直しました。不思議なことに、厳格に厳格に発注すると、食材コストが下がっていきます。4%下がりました。食材の調理もミスれないので、自然と細かくなります。そして翌日新たな調理レシピが思い浮かび、味が向上したりします。
売り上げ向上(プラス3万円)
デザートを導入し、クリスマスには特別メニューも用意しました。デザートは、昼と夜の間の中間の時間帯でわずかながらも売り上げに貢献。ほかメイン料理とついで買いで売り上げが伸びました。クリスマスの特別メニューは、楽しい料理を演出することにより、お客さまの記憶に残ってもらうことが目的です。完売したときは写真に撮ってアピールしました。
経営が楽しい
総論、身体はきついものの楽しくてしょうがない月となりました。オーナーシェフとしての楽しさと、毎日一定の売り上げを超えるとプラスになる楽しさです。
この地点から個人店として充実させていくか、他店舗展開を念頭にいれるかで道は大きく分かれます。私は、今の楽しくてしょうがない毎日を胸に刻みつつも、徐々に人に教えていき、多店舗展開をはかっていこうと考えています。
逆転劇は始まったばかりです。